オーストラリアの砂漠化, オーストラリア山火事とアボリジナル民族の習慣

アボリジナル民族の野焼きがオーストラリアの山火事惨事を救う?!

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アボリジナル民族の野焼きがオーストラリアの山火事惨事を救う?!

今回は2019年9月に発生し、2020年1月20日現在まで、約4か月ほども続いている、オーストラリアで史上最悪の山火事についてお話したいと思います。

その中でも、山火事大惨事を抑制する方法として、オーストラリアの先住民、アボリジナル民族が何千年も続けていた火災管理(Indigenous fire management)について書きたいと思います。

キンバリーは西オーストラリア州北部に位置していて、広大な荒野が広がり、約2600もの島が点在しています。オーストラリアの映画で一躍有名になったクロコダイルダンディーのワニが棲んでいると言われているウィンジャーナ ゴージ国立公園があることで知られています。

このキンバリー地区で実施されているファイヤーマネージメント・プログラムはキンバリー地域の環境生態系を知るのに非常に重要なプログラムだと関係者は話します。

キンバリーのアボリジナルの人々は、何千年もの間、伝統的な火災管理(Indigenous fire management)を行ってきました。しかし18世のヨーロッパ人による植民地化により、その伝統的な野焼きは20世紀の間に大部分が規制されてしまいました。

山火事は悪いことではない

チールャズ・ダーウィンの火災専門家であるアンドリュー・エドワーズ氏は「火災が悪いことではないことを人々に伝えるのは難しい。」と言います。

火が恐ろしく悪のものだと認識していたヨーロッパ人は、18世紀に入植後、アボリジナル民族の火付けを禁止しましたが、火と共存してきたアボリジナル民族は幼い頃から火の管理を学び扱い方を知っていました。

アボリジナル民族が行っていた野焼きとは山火事防止にどんな効果があるか?

先住民のアボリジナル民族は火は止まるものだと知っています。彼/彼女等は正確なタイミングで低強度の火を使い、少しづつ茂みを焼いていきます。

そして、焼かれたその茂みは再び草が生え木が伸び遷移がリセットされ、初期状態の草地に戻ります。この伝統的なアボリジニの習慣は、より大きな炎を生み出す可能性のある下草を減らし、オーストラリアが災害に耐え、土地を保護する役割を持っていると考えられています。

Indigenous Fire  Managemetをしていれば、今回のような、2019年9月から2020年1月20日現在まで続いている爆発的な山火事の発展にはならなかったのではないかとも言われています。

またアボリジナル民族がしていたファイヤーマネージメントは、火入れによってそこから逃げ出す獲物を藪から追い出し捕獲することや、野焼後、その地に生えてくる新芽を食べにくるカンガルー類を捕獲することなども目的だったそうです。火はアボリジナル民族の道具であり、何千年も前から火と火と戦い共に暮らしてきた彼/彼女達の生きる知恵なのです。

過去25年間の間に、先住権原とオーストラリア西部の防火方法が効果的に機能していないという認識により、キンバリーとオーストラリア北部全域での伝統的な火災管理の復活が見直されています。

先住民族の火災管理はどのように機能をするのか?

先住民のアボリジナル民族が行うファイヤーマネージメント(火災管理)は、3月から7月の乾季の初期に行われ、対象地域で「低強度」な火付けを行います。

火はゆっくり燃え、燃料の負荷を増やすことなく火災が発生します。すべてのエリアが完全に焼けてしまうことはなく、焼けた土地と焼けていない土地のモザイクになります。

これは、キンバリーアボリジニの人々が狩りや式典、その他の文化的な目的で歩いて焼かれたときと同様の風景を作り出しているそうです。

この方法は、哺乳類、爬虫類、昆虫、鳥の生息地を維持および保護すると同時に、天候が非常に暑い乾季の後半に大規模な火災に繋がってしまう燃料の蓄積を予防しています。

キンバリー地区では、乾季による所定地の火焼きを、オーストラリア野生生物保護局、消防救急局、牧畜民など、他の組織と政府部門で火災を管理しています。

Kimberley Fire managemet area onkoi blog

Kimberley Fire management area by https://www.klc.org.au/indigenous-fire-management

赤く塗りつぶされている地域でFire management(火災管理)をしていることがあります。

キンバリーを旅行中に火災が発生しているのを見たり、心配がある場合は、トリプルゼロ(000)に電話するか、www.emergency.wa.gov.au にアクセスして最新の火災に関するアドバイスを入手してください。

おわりに

今回の山火事でオーストラリアにいる住民、そしてそのニュースを見た人々は、今まで環境問題が騒がれているのを知っていたけれど、事態が身近に起きたことで改めて色々考えるきっかけになったのではないでしょうか。

現在オーストラリアでは山火事が鎮火した地域もありますが、夏はまだ続き気を抜けない状態がつづいています。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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