オーストラリアの森林伐採ですすむ砂漠化

乾燥地帯オーストラリアが直面している水不足の問題

オーストラリアはとても乾燥している、なんていうお話を聞いたことがあるかもしれませんが、実は水不足にもよくなります。

そのため、水がとても貴重な資源として扱われています。

オーストラリアに留学にくる学生さん達の中でも、ホームステイ先でシャワーの時間を5分に制限されたり、食器洗いはシンクに水をためて洗うなど、お水を扱う制限にびっくりされることがあるそうです。

では、なぜそんなにお水が貴重扱いされているのでしょう。その中の原因の一つにオーストラリアの乾燥した気候があります。

オーストラリアの湿地帯と沿岸の生態系は劇的な天然林の伐採により広範囲にわたって荒廃し続けています。

また、人間が意図的に入植した動植物が、オーストラリアの環境を引き裂く根本的な変化の原因としてあげられています。

森林が伐採されると、土壌の塩分が大幅に増加します。その結果、その領域から排出される塩水は、下流の水質に影響を与える可能性があります。

オーストラリア西部の農業地域の約7％が、この森林破壊後の問題に苦しんでいると言われています。

1度破壊されてしまった森林に対して土壌が回復する能力は限られていることも分かっており、この土地の劣化問題を解決するためにかかるコストは年間約10億ドルと、オーストラリアの連邦科学産業研究機構（CSIRO）は推定しています。

樹木の除去は表土の侵食の増加を引き起こし地上および地下の生物資源を減少させてしまいます。

森林破壊により、日陰が不足しているために土壌が加熱されて乾燥したり、保水力の低下した土壌は突然の豪雨などによって洪水の原因にもなりうるのです。

オーストラリアでのもう一つの砂漠化の原因は過放牧にあると言われています。

ヨーロッパ人の入植後、農地の伐採活動のためにオーストラリアの植生が約13％ほどに取り除かれました。

過放牧は、家畜や他の草食動物、野生動物の数に対して土地の範囲や生産力が追い付かなくなり土壌が露出してしまいます。そのため砂漠化と土壌の侵食を促進してしまうのです。

また、1度伐採されてしまった森林の多くは元のように取り戻すことが難しく、森林の断片化は生物多様性を減少させるといわれています。

このような問題を回避するには過度な伐採を抑え保護されるべき天然の木々を守っていくことが重要になってきていると言えるでしょう。

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